最近は不動産引取り処分の業者も増えてきました。業界としては活性化や競争原理が働くことになり良い事だと個人的には考えております。
競合他社が増えてお客様に選択肢が増える事は良いのですが中にはイマイチ残念な結果になってしまっているケースなどもあるようなので少しご紹介させて頂きます。
相続などのケースでは、相続人の方は当該地に詳しくないケースが非常に多く見受けられます。その際には引取り業者は正確に当該地に関して調査を行う必要があります。
当社へのご相談の中で実際にあった話となります。。
①他社の見積り金額が安いので他社で決めようと思うとの事で丁寧に断りのご連絡を頂きました。
しかし数か月後に再度連絡を頂いたのですが、
「別荘地の道路の持分が引取に含まれて無かったみたいで、所有権が残っていることが発生しているがどうすれば良いでしょうか?道路のみでも維持管理費は負担となりますか?」
引取り業者の調査ミスです。当該地のみを引取り対象として関係する土地を見落としてしまっていたんですね・・う~ん。。当社に相談されても困りました。。
②別荘地でのケースとなります。
見積を作成する際に固定資産税の評価額を教えて欲しいとの事で評価証明を送って見積もってもらい引取って貰ったそうです。契約後に別荘地の管理費があることが発生し引取り業者より「聞いてない」と言われ追加の費用の請求や契約の解除を請求された。
③建物が存在するケース
引取後に解体費用を請求された。見積時には坪単価で解体費用を上乗せされて見積もったが、実際には傾斜地なので重機が入らないので追加費用を請求されている。
上記の様に、引取りの際に本来引取り業者が調査をキチンとおこなっていれば避けられる事例が増えております。引取りの際には遠方で現地調査に行けない事も多いので、登記簿や評価、役所への電話での確認等、山であれば森林図・山林図等を取り寄せて詳細に調査を行う必要があります。
まして、おじい様が買った山や、別荘地などについてはほとんど情報がない中から細い糸を紡いでいく作業となります。
いいかげんとまでは言いませんが、もう少し丁寧に調査を行って欲しいものです。
お客様もご依頼される際には、ご自身で当該地の事を少し理解することができればそれに越したことはございませんが、それが難しい場合には業者の選定には慎重を期す必要があると思う今日この頃です。
業者が増えて選択肢ができる事は良い事なのですが、未熟な業者が増え業界の信頼を損ねるような方向に向かわない事を祈るばかりです。
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